たまに伸び放題になってしまった男性のひげ剃りを依頼されます。
自分自身で髭を剃れなくなった人は奥さんに剃ってもらうことが多いようです。
または入浴介助で介護員にそってもらうこともありますし、看護師さんに剃ってもらっている人もいます。
今のシェーバーは性能がいいので毎日剃っていれば顔はつるつるです。
しかし、1cm以上伸びてしまうときれいに剃るのはやっかいになってきます。
前処理をすることでぐっと剃りやすくなります。
毎日、伸びても2、3日に一回は剃らないと電気シェーバーは剃りにくくなってきます。
シェーバーの網目にヒゲが入っていかなくなってしまいます。
キレイに剃るには剃刀で剃りやすいように先に長い部分をカットするのが効率的です。
長く伸びた部分をカットするにはバリカンやトリマーを使います。
伸びている部分が1mmくらいに短くするとだいぶ剃りやすくなります。
それから電気シェーバーで剃る。
またはひげ剃り用カミソリで剃ります。
カミソリで剃る場合はシェービングソープを泡立てて塗ります。
なければシェービングクリームでも良いと思います。
自分の場合は昔ながらの石鹸の泡で剃らせていただいています。
痛くなく気持ちの良いシェービングをするには前準備がカギです。
蒸しタオルが痛くなくするコツ
シェービングカップにお湯を入れて石鹸を泡立てて
髭の生えている部分にホイップ状の泡を塗ります。
あるいはシェーバークリームやジェルを髭が隠れるように塗る。
そして蒸しタオルを髭の部分に当たるようにかぶせて蒸します。
蒸しタオルはお湯に浸して絞ってもいいですし、電子レンジで濡れタオルを温めても良いです。
ただし、熱くすることが肝心です。
熱めに作った蒸しタオルを冷ましながら適温にして顔に当てないと髭が良く剃れません。
火傷するような熱さでなくてよいですが、皮膚にあてても不快では無いくらいの熱さが必要です。
僕の場合は30秒くらい髭にあてて剃り始めます。
髭が硬いなと思ったらもう一回蒸します。
蒸しタオルを剥がしたらもう一度シェービングソープを髭全体に塗ります。
剃刀で頬から剃り始めて髭が硬いな、引っかかるなと思ったらもう一回蒸したほうがいいです。
頬が一番安全で剃りやすい部分なので最初に剃ります。
ここで剃りにくいと思ったら鼻の下や喉の辺を剃るときにより剃りにくくなります。
剃る順番は剃りやすいところから剃っています。
頬(ほほ)
顎(あご)
鼻の下
喉(のど)
額(ひたい)
理容師さんによって順番はそれぞれ違うと思いますが
最終的にきれいに剃れていればよいのです。
顎の下から首にかけては剃り残しをしやすい場所です。
できれば利用者さんに上を向いてもらうと剃りやすくなります。
剃刀を使い分けます
一般に理容室でシェービングする場合は額からします。
理容椅子をリクライニングさせて髭を蒸している間に額や眉毛を剃っています。
訪問ではそうはいかないので後から額、眉毛、襟足を剃っています。
剃刀はレザーと言われる一枚刃の剃刀とT字の4枚刃の2本を使っています。
メインで使っているのはT字の剃刀です。
T字で大まかな部分を剃ってからレザーで細かいところ、剃り残したところを処理します。
顎の下から首にかけてはレザーのほうが剃りやすいこともあります。
額や眉毛、襟足等もレザーで剃ります。
今のT字剃刀は刃がたくさん付いていますので時々水で濯いでください。
刃の間に毛が詰まっていると切れ味が悪くなります。
フェザー エフシステム サムライエッジ ホルダー 日本製 本体+替刃7個付
僕は理容カミソリとT字カミソリはフェザー製を使っています。
傷をつけないように慎重に
シェービングは太っている人より痩せている人のほうがやりにくいです。
皮膚がたるんでいたり、脂肪がないぶん顔の表面に凹みがあったりするからです。
喉の部分も髭がある人はそこも剃りますが、喉仏がでているので注意が必要です。
見えやすいところでも皮膚に傷やイボがないか観察してから始めます。
剃刀を引っ掛けてしまうと簡単に怪我をさせてしまう恐れがあるからです。
高齢者の場合は皮膚が薄いので刃を強く当てると傷がつく恐れがあるので慎重な操作を心がけています。
斉藤聡
訪問カットさいとう代表
東北工業大学卒 群馬理容専門学校卒
1995年から理美容室2店舗で理容師として勤務。
2002年からは訪問理美容専門事業所に所属して訪問理美容を開始する。
同時に訪問介護員2級を取得する。
2019年より伊勢崎市を中心とした地域密着の訪問理容を志し独立。
同時に訪問介護員としても活動を開始。
ホームヘルパー3年になりました。
趣味はランニング。自転車。スマートフォン。
コメント