【散髪】高齢者が行くカット専門店

カット専門店 その他

巷の1000円カットいわゆるカット専門店を利用する高齢者はけっこう多いです。
シャンプーや髭剃りのないカット専門店ですが意外と高齢者との相性がよいのです。
価格は手頃ですし作業時間も短いことが喜ばれます。
お店の出入口が足の弱い方でも入りやすい構造になっていることもポイントだと思います。
車椅子で来たお客様は車椅子に座ったままカットできます。



価格的な魅力は大きい

気軽に髪を切りたい

男性の場合は若いころは一般の理容室を利用していたと思います。
理容室の料金はだいたい3700~4200円くらいです。
いっぽうカット専門店は980円から1400円くらいです。
業界大手のQBハウスは4月から1350円になるようです。
収入が限られた生活の中で4分の一から3分の一程度の価格はとても魅力でしょう。
年間でみれば1万円以上の差がでます。
理美容室でカットすると40分から60分の施術時間になることが多いです。
たいしてカット専門店の施術時間は10~15分と言われています。

それでも一般理容室に行く人はやはり通いなれたなじみの店がある人です。
黙って座れば、いつもの理容師さんがいつもと同じようにカットしてくれます。
毎回カットについて細かく注文をいう必要はありません。
話好きの理容師さんなら世間話に華を咲かすことができます。
カット専門店の場合いつも同じ理美容師が担当するとは限りません。
毎回髪型をどうするか説明しなければなりません。
慣れている人なら「6mmのバリカンで刈り上げて」など細かい指定します。
しかし、いつも同じ髪型にしているのに毎度同じ説明をするのは面倒ですが
お店の形式上しかたありません。

サービスはカットだけに特化しています。

かみそり
理容室で使うシェービングカップ

カット専門店は剃刀は基本的に使いません。
顔そりをしないからです。
もみあげや襟足は電動トリマーで剃ります。
今のトリマーは細かい産毛までそることができますので、ある程度きれいに生え際をそろえることができます。
それでも剃刀で剃ったラインと同じようにはなりません。
やはりシェービングソープの泡で剃ったほうが仕上がりはよいです。
しかし価格設定や施術時間を考えるとこれは仕方ないことです。
自分自身がお客の立場で考えると際ぞりはトリマーで充分かなと思います。
三日もたてばまた毛が生えてきます。
でも、昔ながらの顔そりを求めるお客様もいらっしゃいます。
理容室で顏を剃ってもらうのが習慣でもあるし気持ちの良いものだからです。
そのようなお客様は従来の理容室に行かれています。

カット専門店には女性も訪れます

前髪だけ切る人もいます。

カット専門店には女性のお客様も来ます。
男性のお客様が大多数ですが手頃な価格や手軽さで女性客も珍しくありません。
美容室の予約がとりづらいという理由があったり、
パーマまでのつなぎのカットだけなのでカット専門店で充分という方もいます。
いつもカットだけ決まった長さを切るのでカット専門店でするといった人もいるようです。
毛染めは毛染め専門店またはセルフカラーでするのでカットは1000円カットでする。
予算をかけずにヘアスタイルを維持していく知恵だと思います。

利点と欠点

カット専門店の利点
短時間で作業が終わる。
料金が安い。
商業施設の中にあることが多くバリアフリーに対応している店が多い。
ショッピングモールなら車いすの貸し出しがある場合もあります。
開放型の施設なら出入りもスムーズに行える。
車いすのままカットをしてもらえる。
買い物ついでにできる。
出かける機会の少ない高齢者にとって出かけるというのは大事な息抜きになります。
カットしてついでに買い物もできるショッピングモールというのは便利な存在なのです。
商業施設の中であれば駐車場が完備されています。
家族の方にも連れてきやすい環境があります。

カット専門店の欠点としては次のようなものがあります。
パーマやカラーはできない。
カットのみのサービスに限られる。
きめ細かいサービスは望めない。
耳の毛や鼻毛を切って欲しいなどの細かい要望に応えられない場合があります。
眉毛や耳の毛をトリマーで処理するのは可能だと思います。
基本的に予約はできません。
混んでいる場合は待つことになります。
数人のスタッフがいる店舗ならば回転が早いのでそんなには待たないかもしれません。
いつも同じ人が担当にならない。
担当が変わるため仕上がりがその時によって異なる。
必要最低限の会話になる。
切った毛が残ることがある。
薄利多売なので一人一人への丁寧な応対は求められません。

目的に合っていればよいお店になります。

正直にいうと普通の理美容室のほうが丁寧にカットしてもらえます。
これは仕方ありません。
理美容室は髪を最初にシャンプーして髪を自然な状態にして切ります。
カット専門店は髪をそのまま水スプレーで濡らしてから切ります。
丁寧な美容室ならばウェット状態でカットしてから乾かしてドライ状態にしてからもう一度カットして仕上がりを調節します。
1,2センチ切るならそれほど変わりませんが、5,6センチ切ると差がでます。
髪の状態をシャンプーしてリセットしてから切るのとそのまま切るのではお客様が家に帰ったあと洗髪して乾かしたときに違いがでると思います。
ただし、男性の短髪だったらあまり違いはないでしょう。
寝ぐせや帽子、縛ったあとなど髪にくせのある状態ではなかなか正確なカットは難しいのです。


斉藤聡
訪問カットさいとう代表  
訪問介護員歴3年 



東北工業大学卒 群馬理容専門学校卒  管理理容師
1995年から理容室、ユニセックスサロンの2店舗で理容師として勤務。 
2002年からは訪問理美容専門事業所に所属して訪問理美容を開始する。
同時に訪問介護員2級を取得する。
2019年より伊勢崎市を中心とした地域密着の訪問理容を志し独立する。
同時に資格を活かして訪問介護員としても活動を開始する。
ホームヘルパー4年めになりました。
伊勢崎市、桐生市、みどり市を中心に訪問カットをしています。

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